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「美緒にプレゼント…
メリークリスマス」
それだけ言うのが精一杯だった。
見開かれた美緒の目線が、花と、オレの顔とを行き来する。
反応の乏しさに、不安が増大した。
外したか…?
何か…何か言わなくては。
言葉が出てこない。
「…その…
…キザだった…かな?」
声が上ずった。
花を見下ろした美緒が、ゆっくりと首を振る。
「そんなこと…
…嬉しい。ありがと…」
ささやくような声に、少しだけ緊張がほぐれた。
ホテルマンからの伝言を思い出す。
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