─誤算─ Act48(後半).

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一輪は五センチ程度と小ぶりで、丸みのある形。 大きく開いてはいないせいか、かえって気品を感じさせられる。 生産量が少なく、市場には出していない品種という話だったな。 つい、知っている限りのことを話したくなる。 「…流通品の取扱店、少ないからね。 それにこれは流通品じゃなくて、 オレの知り合いが育ててる品種」 …嘘はついていないはずだ。 美緒は顔を上向けてオレを見、再び、視線を花に落とした。
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