第1章・松本拓也視点

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ミドリクラブ? みかんページ? ねぇ知ってる?それは女子高生をターゲットにはしてないのよ。 あぁ笑いのツボにはまったみたい! 斜め45度で本をかかえたまま『アハハ』と声になる。もしかしてあたし注目浴びてる?あたし達を遠巻きに見てるお客が5~6人いる事はわかってるけど。 あぁダメ! 笑い過ぎて涙が出そう! 彼女を見ると雑誌を持ったままあたしを見て、恥ずかしそうにまた表紙に視線を移動させたわ。 そんなに熱心に…いったい何が彼女の心に引っ掛かったのかしら… いけない!そう思うとまた笑いのツボに捕まった! 体が90度…お腹に本をかかえ込みながら…笑う。 息も絶え絶えにフーッと深呼吸、彼女が手にした雑誌を取りレジへ。 車の中で彼女は食事と雑誌の代金を払おうとしているわ。 珍しい…珍しいわ! 元彼女達よりもずっと… レジではさすがに笑う事を我慢したけど、嬉しそうに雑誌を持つ彼女をみるとまた思い出してきちゃった!車内だし今度は遠慮なしに笑ってしまう! 『おかしいですか?』 あたしは涙目になりながら頷いた。 『その雑誌は女子高生をターゲットにはしてないのよ、だから(笑)』 『そういえばお母さんこんなの読んでた』 『でしょ、だから可笑しかったのよ』 《主婦目線から見る便利収納》 《片付かない!を変えるテク収納》 表紙のソレを見せられると選んだ理由がわかるけど、あぁダメ! また笑いのツボにはまったわ! 『おかしいですか?』 美和ちゃーん… あなたって… 本当に今までの女とは違うみたいね… 『ファミレスでのツケが消えたわ』 またあたしはそう言ったけどそのとうりなのよ(笑) 『帰ろうか』 とは言ってはみたけど渋滞ね。 『その後はどう?』
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