第1章・松本拓也視点

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美和が猫を連れて帰って行くけどまったく可愛いげがないっ! 『噛みなさいよ』って猫をけしかけ、あたしを寄せ付けない。 住人とも触れあおうとしない、話しかけないでオーラが感じられる。 せっかく新住人の菊地さんが『うどん食べていきませんか?』って誘ってるのに何?いりません的な態度は! せっかくの誘いだからうどん食べていけば良いじゃないっ。 匂いを嗅いでた猫ちゃんの方が素直だわっ。 次の日にもうどんに誘われて住人揃って食べたけど、匂いにつられて猫ちゃんだけが来たのよね。 大家さんと佐々木さんは友達だからって、猫を抱いて家に向かうのを見ていた。 菊地さんの提案で《うどんの会》が来週から始まるって事、美和は佐々木さんから聞いて知るとは思うけど、はたして来るかしら? どうも損してるとしか思えないのよねっ。 誘われたら食べていけば良いじゃないのっ。 まぁあたしにはどうでも良い事なんだけど。 根がおせっかいだから? 思うより口が出ちゃうのよ。 スタイリストだから、お洒落っ気のない美和にどうしょうもなく同情してしまう。 あれでも女子高生かしら? ↑ 【美和が嫌うあの目の真意はこんな同情からきています。美和は父親似ってお父さんどれだけイケメンなんだか(笑)。まぁ智行がイケメンだから顔も要所要所似てるから、美和も磨けばそれなりに見られのに『残念だ』って? 今じゃ松本さんの買ってくれたリボンをして、ポニーテールがトレードマークになりつつある美和だけどね】
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