第1章・松本拓也視点

6/16
前へ
/16ページ
次へ
雑誌の仕事の帰り、偶然美和を見た。 画材屋から… ガッカリしたような顔をして出てきたと思ったら、ちょっと!?何処に行くの? キョロキョロと辺りを見回しながら何を探しているのかしら。 そっちは飲食店の方よ、誰かと待ち合わせ? …の感じでもない。 しょうがないわね、キョロキョロしながら歩いてると気になるじゃない! あ~ぁ…やっぱり人とぶつかった~! 胸ぐら捕まれて…赤い顔した中年男性? 寄ってる? だったら尚更あぶないじゃない!まったくもうっ! 世話がやけるったらっ! 手間をかけさせるんじゃないってのっ! 『警察呼んだけど良いのかしら?』 そう言うと美和を突飛ばし足がもつれる勢いで走って逃げるその男。 あ~ぁ突飛ばされて道路におしりから転んじゃって… 美和の手を引いて前を歩いてたけど、故意に手を離すのがわかり振り向いた。 『迷子になりたければどうぞ』 また手をつなぐ感触がして松本は苦笑する。 つなぐなら手を離さなきゃ良いものを。 メアドを書いたメモをサラサラと書いて、別れ際美和に渡した。 だけどあなたはメモを返しに走ってきてさ、たかだかメアドでしょ。 あなたが素直にあたしに向かってくる日はあるのかしら、ね! あたし? どうかしらね、普通にメモを渡して美和とより仲良くなりたいとか…思ってないし。 お節介なあたしが出ちゃったわね(苦笑)。 メールなら話してくれるかな?って思っちゃたわけで。 だけど美和はその日にはメアド返してくれなかったわ… たかだかメアドでしょうに、本当にね。 ↑ 【かなくなな美和を見ていたら、ついメアドのメモを渡してた…って感じ。 そうピンクベイビィというアドレスをね(笑)(^o^;) ピンクベイビィ… ピンクが好きで中性的な松本さんらしいアドレス…!松本らしい!作者はしたり顔をする。 ピンクベイビィ… 友達はこれで笑ったそうです(笑) 美和も後々、 ピンクベイビィで笑うんだけど… 今はただのメアドでも…フフフッ。 まだの方は②をお楽しみに!】
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加