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『何かあったの?』
あれから何日か経った夜にメールをして返事を待った。
待っても待っても来ないじゃないっっ…
そりゃあね、返事待ってるって打ったわけじゃないから強要はしていないけど。
電話もしてみるけど出ないじゃないっっ。
返事を期待して日付変わるくらいまで待ったけど、美和からは何もなく。
美和も学校だろうけどあたしも仕事よ、寝不足でボーッとするわ。
誰のせい?
まったく!この寝不足は誰のせいかしらねっ?
仕事中は気を引き締めて頑張ったけど寝不足は肌に良くないわ。
寝不足だから1日が長く思えた事も、後は帰るだけ。シャワー浴びてサッサッと寝ちゃうに限るけど。
歩道に見慣れた制服を着た寝不足の原因になった美和が、うつむき加減で歩いてる。
メールも来ない。
電話も出ない。
放っておけば良いものを…ギリギリに車を寄せて美和の横に車を付ける。
『長くは停まっていられないから早く乗って』
これじゃお人好しもバカが付くわね。
美和の顔には女子高生らしい活き活きとした表情はなく、どこか伏し目がち。
事情を問いただすと美和が悪い訳ではない理不尽さに苛立ちと腹立たしさが沸き上がる!
忘れたい過去の中学~高校の松本拓也が頭をよぎり、横にいる美和と重なった。
見てなさいっ!
非がない弱い美和に辛さを味わわせた気持ちを…悪い訳ではない理不尽さを…
あんた達にわからせてあげるわっ!
接客業はお客様に対してみんな平等でなければいけないっ!
どうすれば…
あんた達を出し抜く作戦は何をすれば…
お客様にはみんな平等?
コレだわっ!
『美和、明日は打ち合わせしかないから久々に昼で終われるからマクドに行こうか』
“聞いてなかったの?”
って顔ね。
任せてみなさい(笑)
悪いようにはしないから!
目には目を!
美和の辛さを味わわせてあげるわよ!
美和が車から降りた後サラサラと走り書きをしメモをピッと切り離す。
【明日の昼にはマクドになさいませんか?
美和さんの為に8人分の注文が欲しいんです。
お金は気になさらないで、食べたいセットを考えておいていただけますか?
美和さんには内緒で。
後で電話いたします。
…松本…】
そんな内容のメモである事は美和が知るはずもなく。
不安そうな顔をしないでね、美和。
必ず助けてあげるから。
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