ストロベリー・アクシデント

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視界が傾いていく。 と、同時に手の中のソフトクリームも宙に放り出される。 俺の体も重力に逆らい、ちょっと浮いている。 ゆっくりスローモーションのように状況が流れていく。 いきなり走り出して準備もくそもなかった俺の足はもつれ、身体はどんどん前のめりに倒れていった。 あ、これは地面が目の前に。 と思った瞬間、 ザザ━っと顔面からスライディングするように地面に着地した。 「………いってぇ………。」 しばらく動けなくてそのまま伏せていると、 「だ、大丈夫ですか??」 と声が降ってきた。
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