第5章

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「………………あれ。」 一回だけ鳴って、すぐに切れた電話。 ちょうどスマホを触っていたから、すぐに反応したのに、その前に切れてしまった。 …………珍しいなあ。何の用事だったんだろう。 ちはやと別れてから、まだ30分程だ。少し休んで、お風呂に入ろうとしていた矢先だった。 何か気になって、俺からかけ直したけど、耳に届くのは電波がないとか電源が入ってないとかのアナウンス。 「…………………………………。」 何だろう。何がって訳じゃないけど、胸騒ぎがする。 考えれば考える程、嫌な感じが消えてくれなくて。 「叔母さん!俺、ちょっと出てくる!」 ちはやが何処にいるかとか、はっきりしてないのに、俺は、ちはやの家目指して走り出した。
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