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「だーかーらぁ、ここは“ジャンヌ・ダルク”!」
「………。………。……?」
長い長い授業が終わり、やっと帰れるとおもった放課後、つい最近絹が仲良くなった男、優から歴史を教えてと言われ今に至る。
「な、なんでわかんないの…」
「お前の教え方が下手だから」
「ピキッ」
ピキッときた絹は書き終えた学級日誌を持つ。
「もー一人でやってよ…私、今日日直だし、職員室いってく――」
「ぶはっ、そっち図書室だぞ?」
ドアを開け右に向かおうとした絹の足が止まる。
優が左側に指差したまま大声で笑う。
次第に絹の顔が朱色に染まる。
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