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慎重に慎重に、真っ白な大地に降り立つ。
何となく違和感を感じる踏み心地。
「迎えが欲しかったら連絡しな。他の船なんて通らないような星だ。野垂れ死なれたりしたら、気分が悪いわ」
星船乗りのおじさんは、苦笑いしながら連絡先を教えてくれた。
「じゃあな」
暗い暗い海に飛び上がり、あっと言う間に小さくなっていく星の船。
風も色もない世界で、僕はひとりぼっちになった。
「……」
見渡す限り何処までも真っ白だ。
白波に飲み込まれて、何もかもが死んでしまった星。
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