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ゴーンゴーンゴーン
昼八ツを知らせる鐘が鳴る頃。
「そろそろか」
新入隊士の名簿を整理していた土方歳三は、独り呟いた。
三番隊が巡察から帰ってくるころだろう。
あいつがやってくるまでに仕事を終わらせなくてはならない。
奴が来ると仕事にならない。
ふう、と一息つくと、土方は筆を持ち直した。
新選組副長になってからというもの、机に向かって仕事をすることが多くなった。
悪さをしに田舎道を嬉々として歩いていた試衛館時代が懐かしい。
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