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アキは実家に居た。
昔と違い、母はとても優しく、みらいのことも可愛がってくれていた。
母も父が亡くなったことで、開放されたのではないだろうか。
だから、こんなに笑顔で居られるのでは…。
こんな母を見ていると、もっと早くに帰って来ていればよかったと…。
『お母さん、私とみらい、しばらくここに居ていいかな』
「当たり前でしょ。
ここはアキの家なんだから、好きなだけ居ていいのよ」
この母の言葉に、アキは大粒の涙をこぼした
『お母さん…、ごめんね…、ごめんね…。
心配ばっかりかけて、自分勝手だった。
ごめんね…、ごめんね…、ごめんね…』
何度も謝るアキ手を母は握り、優しく背中をさすっていた。
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