第二十一話  あなたに逢いたくて

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アキは実家に居た。 昔と違い、母はとても優しく、みらいのことも可愛がってくれていた。 母も父が亡くなったことで、開放されたのではないだろうか。 だから、こんなに笑顔で居られるのでは…。 こんな母を見ていると、もっと早くに帰って来ていればよかったと…。 『お母さん、私とみらい、しばらくここに居ていいかな』 「当たり前でしょ。 ここはアキの家なんだから、好きなだけ居ていいのよ」 この母の言葉に、アキは大粒の涙をこぼした 『お母さん…、ごめんね…、ごめんね…。 心配ばっかりかけて、自分勝手だった。 ごめんね…、ごめんね…、ごめんね…』 何度も謝るアキ手を母は握り、優しく背中をさすっていた。
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