第二十一話  あなたに逢いたくて

18/26
前へ
/26ページ
次へ
十二月二日 桜田は朝六時過ぎにホテルをチェックアウトし、空港に向うはずだったが、何故かあの海に向っていた。 アキが倒れていたと言うこの海…。 一時間ほどボーっと海を見て桜田は帰った。 会社に着いたのはお昼を少し過ぎていた。 「今戻りました。アキは」 「お帰りなさい、星川はまだ来ていません」 古田の言葉を聞いて、ちょっとだけ期待していた桜田はため息をついた。 このあと二時間ほど仕事の打ち合わせをして、桜田はみんなにアキのことを話すことにした。 「皆さん、お腹すいてますよね。 出前を頼もうと思うのですが、すしでいいですか」 三人はうなづき、桜田はすしを四人前を注文してソファーに腰を下ろした。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加