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そんな桜田に、百合子は声を掛けた。
「桜田さん、座って話しませんか」
「嫌、アキが僕に逢いに行ったなら、僕は戻らなければ」
桜田はそう言って、店を出ようとした時。
「桜田さん、あなたが今戻っても、アキと行き違いになります。
明日、僕がアキに連絡を取ります。
それからでも遅くはないでしょう」
アキがどんな人を好きになったのかが、何故好きになったのかを知りたいと純は思った。
「桜田さん、アキがこの町に来てからのことを知りたいんじゃないですか」
純がそう言うと、桜田は”はい”と答え、イスに座った。
百合子は桜田にコーヒーを出すと、店の看板を入れた。
百合子も聞きたいし、知りたいのだ。
アキに何があったのかを…。
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