第二十一話  あなたに逢いたくて

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そんな桜田に、百合子は声を掛けた。 「桜田さん、座って話しませんか」 「嫌、アキが僕に逢いに行ったなら、僕は戻らなければ」 桜田はそう言って、店を出ようとした時。 「桜田さん、あなたが今戻っても、アキと行き違いになります。 明日、僕がアキに連絡を取ります。 それからでも遅くはないでしょう」 アキがどんな人を好きになったのかが、何故好きになったのかを知りたいと純は思った。 「桜田さん、アキがこの町に来てからのことを知りたいんじゃないですか」 純がそう言うと、桜田は”はい”と答え、イスに座った。 百合子は桜田にコーヒーを出すと、店の看板を入れた。 百合子も聞きたいし、知りたいのだ。 アキに何があったのかを…。
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