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桜田は”いただきます”と言ってコーヒーを一口飲むと、呟く様に話始めた。
「アキのここでの生活を聞く前に、僕の話をしなければいけませんね」
桜田はそう言って、アキとの出逢い、アキとの時間、アキが居なくなった理由を話した。
「僕がハッキリしなかったばかりに、アキを傷つけてしまいました。
会社を辞めると同時に、結婚もなくなり、僕はアキと出逢った街に戻りました。
しかし…、もう遅かった…。
アキは支店を辞め、姿を消してしまいました。
僕はアキを探しました。
でも、アキの消息はつかめませんでした。
僕はあの街でアキを待つことを決め、会社を立ち上げました。
先月です、以前のアキの同僚が僕の所に訪ねて来ました。
アキの今を調べ上げた調査資料を持って」
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