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桜田の質問に答えない純を見て、何かがあったのだと桜田は感じた。
「アキに何かあったんですね」
桜田がそう言うと、百合子が純に言った。
「純…、辛いことだけどちゃんと話しておいた方がいいんじゃない」
百合子にそう言われると、純は豹変した。
「あんたが、あんたが悪いんだ。
何で出世を捨てなかったんだ。
出世を捨てれば、社長の娘との結婚話でアキを苦しめることもなかった。
何でだよ…、何でアキを傷つけるんだ…。
何でアキを苦しめるんだよ…。
アキはずっとあんたを想い続けてるのに…。
アキは自分のことよりも、あんたのことを考えて来た。
だから、みらいの父親があんただって言わなかったんだ。あんたのために!
あんたを愛してるから!」
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