第1章

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柚木の右手が、俺の股の間で主張を始めている部分に触れて来る。 分厚いトナカイの生地だけど、その手の感触は案外リアルに伝わって来た。 「ーーーーっふ、ん……ゃ、やだっ」 キスの合間に否定の言葉を漏らせば、柚木が俺の目を覗き込みながらその言葉の信憑性を確認している。 「本気で嫌がってないよね、コタロー先輩……?だって、ほら……」 「ーーーーんぅ、んん!」 ぎゅうっと強く握り込まれると、体の芯を駆け抜けて行く快楽に全身が身震いした。 「硬くなってる…………触って欲しい?」 耳元に響く艶やかな声は、麻薬みたいだ。 ただでさえ体中が反応を示しているのに、柚木の声は更に俺の感覚を刺激して来て。 あ、やばい。 なんか。 もう。 「っ……っずき、はな、離してっ…………」 俺の言葉に耳を傾けながらもゆっくりと強めの力で動く手を、とにかく必死に振り払おうともがいた。 「ひっ…………ん」 先端へ向けて強弱をつけながら扱かれ、ブワッと快楽が胃を引き攣らせながら駆け上がって行く。 目頭は熱くなり、意識していないのに勝手に涙が溢れて来て。 やだ。 そんな、したっら…………! 「ん、ゆず、っき!おねが、お願い、やめてっ……!」 「ダメだよ、小太郎。気持ちいいんでしょ?」 「っふーーーーーーんん!」 耳元で名前を囁かれた瞬間。 俺は呆気なく、トナカイの着ぐるみの中で達してしまった。
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