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「ぶぶぶぶ、部長‥‥っ、面白いですか?ひっ!」
必死に纏まりのない口元を揺らせ話す彼の瞳には涙が溜まっている‥‥
「あぁ‥‥」
君は面白い。
「ーーーーひぃ!」
しん‥‥と、静まりかえった中、スクリーンでは佇むボロボロの服を着た子供‥‥
其を目にして飛び上がった彼が、頭を抱えて身体を縮めた‥‥。
「‥‥‥‥‥‥」
丁度、ひじ掛けに置いた俺の腕の辺り、屈んだ頭が押し付けられ‥‥
こんな時、
申し訳ないが少しだけ触れたいと思ってしまう‥‥‥‥。
「ヤダヤダ‥‥‥‥っ、」
もう画面さえ見ようとしない小さな頭がグリグリと腕に擦り付けられ、
久しぶりの感覚に戸惑いつつ
ゆっくりとその頭に手をのせた。
「大丈夫‥‥」
ソッと、
如何わしく感じないよう撫でる‥‥
「うぅ‥‥っ」
更に激しさを増す映画の内容とは別に俺の意識は隣の小さな頭に向けられていた。
柔らかい‥‥
丸くてくるんとした頭は触り心地も良い‥‥。
物が破壊される音が響く度、その度に跳ねる肩を諭すように撫で、静かに鳴る自身の心音に耳を澄ませた。
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