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「もうすぐ魔武器作るから大丈夫。」
「なに?魔武器って。」
「自分の魔力に反応して石が武器になる。その武器の事。」
「へぇ。私も作りたい。」
「その時一緒に試してみればいい。」
「分かった。ありがと。」
とかそうこう話しているうちに、競技場は変な生き物でいっぱいになった。
さっきまで居たグリフィンの他に、竜、龍、羽の生えた人間、猫、犬、狼、蛇女、人魚、等々。
私には摩訶不思議な光景である。
と、ここで許せない出来事が起きた。
何匹かが召喚の魔方陣以外の魔方陣でどっかにいったのだ。
え、帰れるの?
こんなとこにいつまでもいなくていいの?
え、それなら帰るし。
私はその魔方陣を見て、期待を込めた目でフレイスを見た。
キラキラ目が輝いているだろう。コロッと気付いて返してくれたら……。
「無理だからな。」
「え、まだなにも言ってな「魔力無い時点でお前は転移することが出来ない。それに、俺もお前の世界を知らないから返せない。」
………おっふ。
まぁ、私の思考回路は簡単に分かられたみたい。
で、やっぱり帰れないみたい。
ちくしょ。
「うぅ。
ってかこの世界でやっていける自信無いわ~、見た目ハロウィンパーティーだもん。皆仮想してるとしか思えないもん。」
「仮想ではないな。」
「ううぅ。」
「ハロウィンってなんだ。」
「私も知らない。お化けの格好してお菓子を騙しとる日らしい。強盗お菓子版。殺伐とした騙しあいが…。」
「そんな物騒な日があるのか。刀使用可能なのか。」
信じられてしまった。
フレイスは驚愕の眼差しを私に向ける。
私は少し唖然としたあと、否定した。
「…いや冗談、さすがに強盗はしない。イタズラされるだけらしい。刀なんて使わない。」
「そうか。」
何か心なしかフレイスの目が輝いていたような。気のせいか。
でも反応は薄い。
これじゃ私も調子狂うわ~。
「そうよ。………なんの話してるのかわかんなくなったじゃない。」
「そうだな。」
また反応うっす!もう!
………本当に回りが仮想パーティー状態だわ。
ペガサス出てきたよ。
写真撮りたい。
………携帯持ってたっけ?
確か鞄に入ってた気がする。一緒に持ってきてた気がする。
私は手元にあるスクールバッグを漁る。
………見つけた。
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