召還

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え、 今舌打ちしました? 舌打ちしやがりました? やってしまいましたね。 やってはいけないことをやってしまいましたね。 私もうげきおこプンプンまるですからね。 …え、何でそんなイヤそうな顔してるんですか。私も嫌ですよ。 こんな変なところに来ちゃって。 「え、あのフレイス様の使い魔が人間!?」 「嘘でしょ!?」 「私たちでさえ精霊呼べたのに!」 「俺だってグリフィンだぜ?」 「何かの間違いじゃないか?」 「でも最強の人間かもしれないぞ?」 「それでも人間が呼ばれるなんて前代未聞だよな。」 と、体育館に散らばっている人間らしい痛い集団が騒いでいる。 グリフィンとか言わなかった? そんなのいるの?伝説上の生き物だぞ? 伝説上の生き物……………。 私は辺りを見渡す。 って…………居る。何かいる。ライオンと鷲が混じったようなやつが居る。 え、怖すぎる。 何ですか。もう痛い集団どころではない。 ヤバい集団です。キメラを造り出すなんて。ヤバすぎる。私もそんなのになるのかな。想像したら頭痛が。 ちょっと本当に誰か助けて。 私を呼び出したらしいこのイケメン様も周りも歓迎ムードではないし。 こんな状況涙目だよ。私。 「おい、人間。お前、名前は?」 眉間にシワ寄せて私に尋ねてくるイケメン。 「え、フレイス様あの人間と契約するおつもり!?」 「あり得ねぇ!」 「でも、規則だから呼んだら契約しなくちゃ。」 「確かに。返還なんて出来ないものね。」 え、何か聞き捨てならない言葉が聞こえた気がする。 返還出来ない… え、それって帰れないってこと!? 私は怯んでた自分を忘れ去ってそれについて追及した。 「…………か、か、かかかか帰れないってどういうこと!?わ、わ私さっきまで授業受けてたのよ!?かかか勝手に呼び出してそれって無責任じゃん!こ、こんな訳のわからないところに来させてどういうつもり?!意味わかんない!あ、あんた!イケメンだからって何でも許されると思ってたら大間違いよ!は、早く返しなさいよ!!!」 「返さない。」 「はぁ!?」 こいつは表情1つ変えずにさらっと言いやがった。まぁ、眉間にシワ寄せて居るのは相変わらず。 「規則だからな。」
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