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薄桃色の桜が、明るすぎるほどの太陽の光にあてられて白く輝いている。 普段なら通り過ごしてしまうようなそんな景色さえ、今の俺にはなんだか絵になるように見えてくる。きっと気分が高揚しているのだろう。 俺は今日から中学生になったんだ。 今までランドセルを持って通っていた歩き慣れた道を、自転車でさっそうと駆け抜ける。なんだか不思議と知らない道のような気がしてくる。 特に受験をして遠くの学校に行ったわけではない。正直そういう風潮が嫌で近所の公立中学校に通うことを選んだ節はある。 「朔ー!!」 遠くのほうから俺を呼ぶ声がする。俺はその声にまた少し気分が高揚する。 そして小学生の時からの顔なじみたちと一緒に、俺は新しい生活をスタートさせた。退屈な校長の話を右から左へ受け流し、クラスに知り合いが多いことに安堵し、担任の簡単な自己紹介、クラスメイトの簡単な自己紹介を終え、その他諸々の雑務を済ませ、俺たちは街に遊びに出ることになった。
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