でんおん

扉を開けて

『……軽音楽部ですか？とっくに廃部になりましたけどね』

なんとっ!?

あの一流ミュージシャン達を輩出した伝統有る軽音楽部が廃部だと！

転入手続きで、俺は今、生徒指導室に居た。

目の前の副担任に驚愕の事実を伝えられ、動揺が隠せずに居る。

『で、中出天河(なかでてんが)君で読み方はあってるかな？

で部活動は。等校では何か一つ、必ず部活をやらなくてはならないんだ』

『でも軽音楽が、無くなったのなら……』

『最後まで…希望をすてちゃいかん。諦めたらそこで……終了だ』

え……そっか、そうだった！

『安西先生、音楽がしたいです！』

『私は川上です』

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