扉を開けて

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『俺は、音楽がやりたいんです!』 『あー。だったら……吹奏楽部と軽音ではなく……電子音楽研究会だったかな?』 『電子音楽研究会?します!そこにします!』 きっと軽音楽部の息吹きを受け継いでるに違いない! 『なら、今の時間部活動をしてるはず、見学に行ってみると良い』 俺は入部手続書を手に、教えられた部室に向かった。 『ここか』 その場所は旧校舎の2階の奥。 (理科室)に大きくバツが書かれ、上から赤い字で(でんおん)と書かれている なんとも薄気味悪い。 聞き耳を立てても なんの音も聞こえて来ない。 ノックを2回 『失礼します』 シーーン 『失礼します!』 扉を開けた。 おっと、又、扉? その奥の扉からノッソリ表れた、ひょろりノッポなイガグリ君。 俺を見るなり、クワッと表情が険しくなると 『君は!なんだ!』 彼のは表情とは裏腹に、 囁くような小声だった。 .
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