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この世の全ての人間が選ばれたものだけで構成された社会ならば、どんなに効率的で生産的な、生きる価値のある世界になるだろうか。
社会に不必要なやつは、いなくなってしまえばいいと思う。
もしくは、必要な者へと変わるかだ。
不必要なやつほど、変わる努力をしない。
不必要なやつは消え、必要な者のみで構成された世界になればいい。
神 壱正(ジン イッセイ)は、教室の扉を開けた。
クラスの男子は、昨日のくだらないバラエティ番組の話をして笑い合っている。
女子は、朝から恋愛の話をして騒いでいる。
くだらない。
話をするなら自分をどう磨いていけば成長するだろうかとか、これからの日本について話をしたらどうだ。
全くの時間の無駄だ。
壱正は、自分の席へと向かった。
壱正の席は、教員が立つ机がある一番前の席だった。
席に座ろうとしたとき、教員の机の下に一枚の小さな紙切れが落ちているのに気がついた。
教員の前の席のせいで、他の生徒は、周りにいない。
壱正は、その紙切れが気になり手に取った。
四つ折りにたたまれていたメモを開く。
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