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たら一瞬で壊してしまうだろう。少なくともダイヤモンド100パーセントとかじゃないと……予算が笑うほど合わない……。
「ラベロも、新しい日記帳、欲しいって。トブサン、しっかり」
はあ……。
どうしてリュだけ!
「あ、トブサン、町」
前方に赤い旗がちらっと見える。
町? 国じゃないのか?
赤い旗には複雑な線対称の模様が並んでいる。
目を凝らすと、三角形に渦巻いた白い蛇だった。
「マーガレット。あれ、国だよ」
「クニ?」
マーガレットは国を見たことないのだ。リュも同じ。
「三角形に渦巻いた白い蛇。赤い旗だし。国じゃないかな」
ん、と一言呟き、マーガレットが日記帳をペラペラ捲る。
「ラベロ、知ってる? ……うん。へえ。」
なんだ?
「トブサン、あの国、ツララ国って。ラベロ、知ってた。」
ツララ国。そんなに寒いのか。
「国名の由来、1回ツララが出来たっていう過去が伝説になったんだって。普段は海の近くで、とってもあったかいと」
逆だったか。
「国、超広い」
「どのくらいって?」
「人口多い、丘25つぶん」
はあ?!
広すぎだ!
「抜けるのに、最低でも5日はかかるだろうなぁ……」
「なんで。トブサン、国、嫌い?」
「そんなことはないけど……」
んむむ。
国に入ったら電気が多そうで体内磁石が狂うかもしれない、なんて言えない。
しかも、ヘンな機械だらけで事故が起こる可能性だってある。
建物だらけで辺りを見回す事も出来ないから、竜巻が近づいて来ても気がつかない。
危険だらけだ。
でもまあ、真北って言えば、通るしかないのか。
「ラベロ、なんで? なんで知ってるの? へえ。有名なんだ。トブサン、ツララ国、学校で習ったんだって。」
学校で習うほど有名ってことか。
学校に行ってないリュとマーガレットはわからない大きさなんだろう。
「大きな滝?」
「え?」
「観光、大きな滝、あるって」
水?!
焦るリュ。略して焦リュッ!
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