次こそ愛します

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数週間後、友人が上機嫌で俺の家に押し掛けてきた。大量の手土産と共に。 「うおっ、こんなにどうしろと」 「いいからいいから。冷蔵庫入れとくよ」 いや俺がよくない。 「新手の嫌がらせか?」 「日持ちするから大丈夫だよ」 そう言って、友人は家主である俺の許可も取らずに、冷凍庫からアイスを取り出した。そして食った。 「いや食うなよ」 「あぁ、うっかり」 アイスを食いながら、そう言って自分の頭を小突く友人。お前がそれをやっても何一つ可愛くないからな、そういうのは可愛い女子がやるもんだ。 アイスに関しては、手土産に免じて見逃してやり、俺達は座って一息吐く。 他愛ない会話をする事、一時間以上。俺はふと、友人が大量の手土産を持ってきた理由が気になった。 「……で、今日はどうしたんだよ」 「そうだ、聞いてよ!」 友人は両手を《パンッ》と叩き鳴らし、俺を指差した。ちょっとびっくりした。 「僕、彼女に愛してるって言った」 「え?」 唐突過ぎて気の抜けた声が出る。というか、彼女に愛してるって?言った? それってつまりは……。 「彼女を愛せるようになったんだ」 友人は、とても嬉しそうに、どこか楽しそうに笑ってそう言った。
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