智沙side

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そんなこんなで、僕とまーくんが今日のような仲になるのは本当に大変だった。 「まーくんの好みのタイプが『料理上手な子』だったから勉強しなきゃいけなくってさ‥。まあ僕が器用だったから問題なかったけど。」 「え、指全部切った挙句ボヤ騒g「柳何か言ったぁ?」言ってないですすみません!」 「‥結構うまくできてまーくんにあげた時の感動は忘れられない‥否忘れない!」 まーくん大好きなんだぁぁぁ!! 「‥『胃袋掴む』の意味をそのままに解釈して全生徒を恐怖に陥れたことも忘れるなよ。」 ‥‥‥は? ‥ああ、そんなこともあったね。 確かその日は、連日の『かわいさ』研究等に明け暮れて、寝不足で頭が回っていなかった。 研究の最中にネットで『彼の胃袋を掴むだけ!彼のハートは一瞬にしてあなたのものよ!』という記事を見かけ、 (胃袋を掴む‥って、直に胃らへんを掴めばいいの?) と思い僕はさっそくやってみようとした。 でも途中で『こんなことしちゃって大丈夫なのかな?』と心配になったので急遽廊下を歩いてた会長で試してみたのだ。 そうしたら倒れちゃってさぁ‥。 僕にメロメロになり過ぎたのか普通に(痛すぎて)倒れたのか分からなくて。 だから別の人にやろうと思って一歩踏み出したらちょうど風紀委員長が 「何をしている!やめろ!」って息を切らしながら出てきたんだよ。 様子を見ていた誰かがチクったらしい。まるで僕が悪者みたいじゃないか。 まったく‥。
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