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で、風紀委員長が来なかったら校舎は死体だらけだったっていう噂が流れたわけ。
失礼だね、本当。
もちろんまーくんのお耳に届く前に僕がそんな噂根絶させたけどねぇ。
「ま、会長の身体には特に何も異常なかったから結果オーライじゃない?」
入学式からいつも僕のこと化け物みたいな目で見てくるし、何かあったとしてもちょうど良かったくらいなんだけど。
それより。
「‥篠田。せっかく僕が思い出に浸ってるんだから水差さないでよ。」
「咲良、ここは俺の部屋だぞ。
‥それに、お前はあの件で会長に身体の傷は与えねど深いトラウマを植え付けたらしい。
時々咲良の幻覚と共に胃の痛みがこみ上げていて、親衛隊が心配している。
というわけで今のお前を見る目は化け物というより‥自分を殺しに来る怪物を見ている感じだな。
つまり現状はむしろ悪化していると考えていい。」
怪物?大袈裟な‥。
「初耳。まぁでも書記の篠田が言ってるくらいだから本当なんだろうな‥。」
なるほど、あの人が僕を廊下とか寮のエスカレーターで見つける度に悲鳴をあげてるのはそのせいか。
普段あれだけ俺様がどうとかセフレがなんだとかって威張って踏ん反り返ってるくせに。ちっちゃいやつ。
ま、気にしないけど。
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