第二章

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「いらっしゃいませ。欲しいものをタッチパネルに入力し、決定ボタンを押して下さい。」 校内にある最新のスーパーに設置されている最新の機械がしゃべる。 葱、ニラ、卵‥と欲しいものをタッチパネルに入力しながら俺はさっきまでのことを考えていた。 さっき俺は智沙とキスをした。しかも深い、えっちいやつ。 最初は頭が回らなかった。 智沙みたいな可愛い子がなんで俺みたいなやつにこんな‥熱い‥‥。 智沙はその容姿故に少し人間嫌いなところがあり、今までは恋愛からほど遠かったらしい。キスもたどたどしかったので、多分、本当に、初めてのキスだったのだと思う。 そんな大切なものをなんで‥って、ぐるぐると頭を回っていた。 でも‥ キスがどんどん深くなるにつれて頭が朦朧として真っ白になっていった。 あぁ、ヤバい‥このままじゃ‥ 完全に理性がなくなりかける前、確かに頭の片隅でそう思った。 でも、反射的につぶってしまった目を薄く開けた瞬間、そんなものはすぐになくなった。
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