第二章

5/15
前へ
/66ページ
次へ
そうだ、本当に、その通りなのだ。 「お買い上げありがとうございます。買い物手続きが完了致しましたので、下の口から出てくるレシートを持ってカウンターまでお越し下さい。ご利用、ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。お気を付けて。」 グシャッ 「あっ‥。」 思わず手に持っていたレシートを握り潰してしまった。 理性のキレやすい自分が 許せない。 【いや!いや!やめて!優やめて!!!!!怖いっ‥!!!】 過去の記憶が呼び戻される。 「‥っ‥‥はぁ。」 深呼吸をして自分を落ち着かせた。 『優、次から気をつけろ。』 父さんに言われた最後の言葉がガンガンと頭に響く。 もう一度息を吐き、レシートを再発行してカウンターに向かった。 『ヤるなら部屋でやれ。』 ‥ 『あと、反省文な。』 ‥‥ なんか興が削がれた。 (そういえば父さん、理事長達が俺のことをよく知ってるって言ってたけど‥あれどういうことだろう。) ま、いっか。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加