第1章

3/3
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
なんで妹夫婦の家に来たのか、晩御飯を食べさせてもらったあとでも家に帰らせてくれないのか、全く意味がわからなかった。 そして寝るときだった。 「今日から私をお母さん、おじさんをお父さんと呼んでね」 俺の頭の中は、何も考えられなかった。 言っている意味が、まずわからない。 ずっとこの家にいなければならないのか、それとも父親が死んだから、寂しいときはそう呼んでね!ということなのか、まるでわからなかった。 ただただ、早く本当の母親の家に帰りたかった。 そのときの記憶はあまりないが、結果は虚しく前者だった。 母親は、妹の愛子だけを連れて、俺の前から姿を消し、そして俺は、妹夫婦の家で暮らすこととなった。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!