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冬のある日。
一人の少年が死んだ。
その少年はただ正義の味方になりたかった。
特別な理由はない。
敢えて言うならば憧れたからだ。
目が覚めた時に感じたのは焼き焦げた匂いと人々の助けを求める声だった。
「ぅ…ぁぁ…。」
声を出して助けを呼ぶことも叶わず、手を伸ばしても取ってくれる人はいない。
「大丈夫っ!?あなた!?」
だが、助けてくれる人はいた。
その人は紅い髪をなびかせ颯爽とヒーローのように■■■■を助けてくれた。
「出血が多い…とにかく病院につれていかないと!!」
微かな意識の中でその人にお礼を言った。
そこは病院だった。
目が覚めた時には全てが終わっていた。
町は燃え、炭となり。
多くの人が死んだ。
絶望に打ちのめさせれながら病室で空を見つめていた。
「君が心君?」
そこにいたのは俺を助けた女だった。
俺は自分ことを聞かれたので頷いた。
「ところで、名前も知らない私についてくるのと施設にいくのどっちがいい?」
正直、どうでもよかった。
だが、俺は彼女についていくことを選択した。
「そう。わかったわ。あっ、私魔法使いだから。」
これは始まりにすぎない。
欠けた心を持ったまま歩み続けた少年の物語ーーー。
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