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「さすがやな。ええパスだすわ。」
と、孔明の全力のパスを座ってるにも関わらず軽々と受け止め、ボールを投げた張本人、田渕裕人(たぶちひろと)は笑いながら言う。
「もー、危ないじゃないっすか。」
「そーだよー!」
と、孔明と愛は口々に文句を言う。
「はいはい、ごめんよ~笑」
裕人はボールを東側にある球技道具用の棚にしまいに壁の向こうに消える。
この田渕裕人は孔明と同じくバスケ部に所属しており、生徒会と部活の2ともでの先輩である。
お調子者で、楽しいことが好きな性格で、直感で行動することの多いタイプの人間である。
バスケの実力は孔明よりも高く、スタメンの1人として活躍している。
髪は短く、イケメン、その上、特待生として入学してきているので学力は見かけによらずとてつもなく高い。
なんだよ全部できるからって…
孔明は、はっと我に帰る。
「遅れたのはまぁいいとして…
生徒会室でボールを投げるのはよくないよ?」
にこやかな表情で会長がこちらを見ている。
その会長の笑顔に気付いたのか、他の役員達も苦笑いを浮かべる。
そう、笑顔を浮かべていても、この人は表情と言葉で判断してはいけない人だ。
そう思い出した、孔明と、壁の向こうからいつの間にか帰ってきた、裕人は即謝罪をし、その後すぐに開始された、いつも通りの生徒会を終えた。
「ほんま、会長怖いな」
「ですね。」
と、孔明と裕人は部活へ急ぎつつ、反省をするのだった。
だめだ。
もっと落ち着かないと…
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