おかしな世界

5/12
前へ
/27ページ
次へ
「そうそう皆、食べながら聞いて」 女王が話し出した。 「皆、前々から言っていた縁談の話は覚えているでしょう。」 うん、と皆が頷く中、 「んー?なぁに~それ~」 眠り姫が眠そうに言った。 「はぁー、相変わらずねぇ。隣の国の王子との縁談の話よ、覚えてないかしら?」 「あー、そういえばなんとなく覚えてるかも~。頭の引き出し上から9段目にあったよぉー」 「…あらそう。良かったわ」 呆れるシンデレラ。 「それでですね、明日から我が国にその国の王子がやって来ることになりました。」 姫たちの頭にはてなマークが現れた。 女王はクスリと笑うと説明を始めた。 「どういうことかと言うとね、貴方たちのうち誰が王子の嫁になるのかを決めるため、王子に我が国に来て頂くことになったのよ」 「それってつまり、その王子が私たちの城にやって来るってこと?」 人魚姫が言う。 「そうよ。でもただ来るだけじゃなくて、私たちの城に住むのよ」 「「住む!?」」 「えぇ。貴方たちのうちの誰を妻に決めるのかが決まるまでずぅっと」 女王は微笑みながら言った。 「「ずぅっと!?」」
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加