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〈現在の俺 side〉
「玲(れい)、今日は買い物付き合ってくれてありがと」
「俺で良ければいつでも」
今日は放課後、俺と俺の幼なじみこと泉谷瑞希(いずみや みずき)は買い物に出掛けた。
その帰り際、
「……こんな目に合わせてごめん」
突然、申し訳なさそうに言う瑞希。
「……どした瑞希?」
「あっ、何でもないよ。それじゃあ、バイバイ」
「あぁ、またな」
「……うん。またね」
―今、俺の言葉の後、なんか顔歪めなかったか?
ここからは帰り道が違う。
瑞希は俺に背を向け歩いて行く。が、
「玲」
もう一度こちらを向く瑞希。
「サヨナラ」
「…あぁ、じゃあな」
今度はおもいっきり笑顔で言ってきた。
でもなんか、無理してるような笑顔に見えた。
…………っていう夢を見た俺。
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