臓器提供の日まで……

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夜は遅くまで 勉強した。 お母さんが夜食を 作ってくれて 運んできた。 「ああ、お母さん、 すまないけど明日から 午前中に出掛けるから お弁当を作って貰って 良いかな? 」 そう、そう、 お昼が外食、毎日は お金が掛かるし…… 「え、朝から予備校に 通うの? 」 口をポカーンと 開けて俺の母親は 驚いてた。 「うーん、予備校の ラウンジで勉強する。 で、ついでに うちの朝刊を 親父に届けるよ」 「あら、お父さんの お見舞いに行ってくれたのね。 有り難う……お弁当は 了解しました」 「お母さん、有り難う~」 「毎日のお昼代、外食だと バカにならないでしょ」 「そうなんだよ~」 「ま、高校生の時も お弁当でしたからね。 大丈夫よ~」 「感謝してます」 「本当よ~」 お母さんと二人で アハハと笑った。
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