恋の音が聴こえないanother side

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 それでも顎に残る倦怠感や口中に残る彼の味は拭いようもなくて、それはあとからあとからオレの首を緩やかに絞めつけてゆく。  ああ、呪いだ。  癒されたい。  けれどきっとあいつでは癒しきれない。  オレはどこに向かうのだろう。  なにが正解?  もうなにも見えない。  すべてが泥に埋まってもがいている。
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