尾花葛花撫子の人

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悪いとか言っておきながら良い天気なので少し騙された感のある僕です。 昼頃に起きて、ご飯を食べて、一緒に机に向かいお喋りしながらながら勉強をしている。 後ろで流れる曲はエア・サプライだったりするから、その品行方正振りに我ながら引く。 目の前が窓なので気分がいい。顔を上げて壁だとか本棚があるよりずっといい。今日も1日穏やかであった。 出窓の隅に小さな招き猫がいるんだ。欲張りだから両手を挙げているのさ。 前の通りは広くないのであまり車は通らない。通学路なので、もう少ししたら部活帰りの中学生の声が聞こえてくる。少し昔を思い出してみたりする。 この辺は住宅街で地元に似ている。静かである。咲音さんもいる。落ち着ける良い環境である。 日が落ちるのが早くて何となく物悲しいよね。落ち葉が散って儚さは世の常だよねw 例えば50才になって今を思うとき、窓の外に青空があって、隣に咲音さんが居ればそれでいい。 中学生の声が聞こえてきた。 昨日の僕たちを窓から見た。 トンカツなんてどうですか?と言われていたので近くの世話好きのお肉屋へ行こうと思う。 だいぶ課題が片付いた。
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