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ニコリと微笑む道重さんに
同じものを返しながら、
冗談じゃない、と思った。
どうせあたしが
ビビればいいと思って、
わざと言ったんでしょうが。
“Raison d'etre”を
担当するっていうのは、
どう考えても大きな仕事だ。
営業の人達はこぞって
その座を競い合ったに違いない。
道重さんもきっと、
編集部からのヘルパーの
あたしが担当することを
快く思ってないはずだ。
「いえ、大丈夫です」
──だからって、
腰掛けな態度でなんていられない。
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