第1章

3/4
前へ
/6ページ
次へ
「これは一体どうゆ~ことでしょう~?」 露出の多い赤髪の美女が聞く 「む、これは召喚の魔方陣だ。人間界からの」 立派な髭を携えた老人が答える 「愚民がカグヤ様を召喚するなんて!生意気だわ!どうせ 力もないくせに禁忌召喚でもしてカグヤ様を呼んだんだわ」 活発そうな少女が牙を尖らしながら吠える 「リンはバカなの~禁忌召喚したなら~死神ちゃんがでる でしょ~これだからお子ちゃまは~」 「五月蝿いよ!年ばっかり喰ってカグヤ様に相手にされな いおばさんには言われたくない!」 ピキッ 「誰のことを言ってるのかしら~?」 こめかみに青筋を浮かべながらキッと睨み付ける 「おばさんなんて一人しかいないじゃない!」 二人の言い争いがエスカレートするなか、カグヤ様と呼ば れる青年よりか少し上ぐらいの男が、無表情ながらを二人 に向け、言った。 「黙れ。カグヤ様の前でその様な無様な姿をさらすな」 その静かな声に怒気が混ざっていることに気付いた二人は お互いを睨み続けながらも、素直に従った。 そしてその男は無表情のまま青年に尋ねた。 「カグヤ様・・・大丈夫ですか?人間は醜い生き物です。 それに・・・」 青年はこの場にいる皆を安心させるかのように微笑み、 柔らかい口調で言った。 「大丈夫です。僕が人間に使われるなんてことには なりませんから。それに人間界には何度も訪れた事 がありますしね」
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加