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「これは一体どうゆ~ことでしょう~?」
露出の多い赤髪の美女が聞く
「む、これは召喚の魔方陣だ。人間界からの」
立派な髭を携えた老人が答える
「愚民がカグヤ様を召喚するなんて!生意気だわ!どうせ
力もないくせに禁忌召喚でもしてカグヤ様を呼んだんだわ」
活発そうな少女が牙を尖らしながら吠える
「リンはバカなの~禁忌召喚したなら~死神ちゃんがでる
でしょ~これだからお子ちゃまは~」
「五月蝿いよ!年ばっかり喰ってカグヤ様に相手にされな
いおばさんには言われたくない!」
ピキッ
「誰のことを言ってるのかしら~?」
こめかみに青筋を浮かべながらキッと睨み付ける
「おばさんなんて一人しかいないじゃない!」
二人の言い争いがエスカレートするなか、カグヤ様と呼ば
れる青年よりか少し上ぐらいの男が、無表情ながらを二人
に向け、言った。
「黙れ。カグヤ様の前でその様な無様な姿をさらすな」
その静かな声に怒気が混ざっていることに気付いた二人は
お互いを睨み続けながらも、素直に従った。
そしてその男は無表情のまま青年に尋ねた。
「カグヤ様・・・大丈夫ですか?人間は醜い生き物です。
それに・・・」
青年はこの場にいる皆を安心させるかのように微笑み、
柔らかい口調で言った。
「大丈夫です。僕が人間に使われるなんてことには
なりませんから。それに人間界には何度も訪れた事
がありますしね」
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