ピンク色のときめき -隼登side-

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 とにかくカズ先輩の言う第一段階クリアーは明らかだった。第一段階、柴崎ファンを締め出すこと。どうもあのリアクションのなさは柴崎ファンではなさそうである。  第二段階、これはただのミーハーではなくサッカーを良く知っているか?ここでもかなりディープな柴崎情報を知っていた。てか、サッカーを良く知っていた。これはかなりの高得点だ。  全くサッカーには関心なさそうだったのに・・・。  練習中、彼女のことを気にしてみていたけど第一、第二段階共に高得点だったことがうかがえる。明らかにサッカー慣れしているところが見受けられた。  いや、待てよ。そう言えば初めて会ったのは彼女は覚えていないかもしれないがU-18の壮行試合の時だった。あの時ベンチとは反対側のバックストレートの観覧席で試合を見ていた。あの時も黄色い声援が飛び交う中でやけに冷静に試合を観戦しているものだと感心して見ていた記憶がある。サッカー通な訳だ。  とにかく俺には彼女を巻き込んだ本当の理由を話さなければいけないと思っていた。
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