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「おいおい、なんだ?何が目的で入ってきた?」
男は冷や汗を流しながら後退りする。
ワンピースの女はまるでゾンビの様に窓ガラスの前に辿り着き、右手をコツンとガラスにぶつける。
「あなた……警察呼んだ方がいいわよね?」
「あぁ……そうだな。うちの窓ガラスは防犯用の強化ガラスだから叩かれても問題無いが、このまま居座られても厄介だからな」
男がそう言うと、女はリビングで充電していた携帯電話を手にとった。
その間も、ワンピースの女は窓ガラスにノックを続けている。
コツン……コツン……ゴツン……ガンッ……
次第に窓ガラスを叩く強さは増していく。
「ハハハ、そんなに叩いても無駄だよ。このガラスは強化ガラスだからね。君のような非力な女性には……」
ガツンッ…………ピキッ
男が余裕の表情で腕を組んだ瞬間、女が右手を叩き込んだ場所から四方にヒビが広がる。
「う、ウソだろ!?」
男は組んでいた腕を下ろし、青ざめた顔で窓ガラスから距離を取った。
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