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一定の速度を保ちつつ北上する一行が、昼食を取り終えて後に少し進んだ辺りで、後方に砂塵が巻き起こっているのを確認した。細い砂塵である。
――追い付いてきたわね、数は昨日と変わらないくらいで、あと二時間くらいかしら?
道幅の狭い場所を見付けて妨害工作をさせようかと考えてみたが、それよりは道に穴を無数に掘って、馬の足を折るのが効果的ではと浮かぶ。
休憩時に街道にそのような罠を作らせると先を急いだ。本来ならばこのような行為は犯罪であるが、なりふり構っていられない理由があるために目を瞑った。傭兵らは若干戸惑ったが、これも大事の前の小事と割り切って従事した。
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