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そこへメッテルニヒが引き連れてきた騎兵がようやく到着する。
「殿下、ご無事でしょうか!」
騎兵が二十程やってきて、サリスの姿を確認すると全員が下馬した。警戒を怠らず四方を睨みながら後続を待つ。
「メッテルニヒご苦労だった。私はド=マッセナ政務官だ。サルディニア軍の方々、援兵ありがたく思う」
すぐに馬車を解放するとサリスを乗車させる。後続でサルディニア歩兵が百人やってきたのを受けて、一行はようやく落ち着いた。国境へ進みようやく入国するとそこには、市民が歓迎のために家々から出てきており、皆を驚かせた。
出迎えに出てきたのは宰相その人で、高官が左右に並び幾重にも列が成された板。
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