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次々と姿を現す第3准旅団兵がアスター達と、ラーマベイン兵の間に割り込んでくる。その数はあっという間に要塞兵の総数を越えてしまう。
中佐は良案が浮かばずに、最悪のケースばかりが頭の中を渦巻いてしまった。
「……当方の誤認、申し訳ない。外交問題は何とか控えていただきたい」
ついに追求を諦めて保身へと走る。相手が悪い、これでは中佐の対処可能範囲を越えている。
「よかろう。この一件は准旅団長であるドライの胸にしまっておこう」
すごすごと引き下がる要塞兵を警戒する部隊を残し、アスターらを後方へと導いていった。サリスからの言葉が、ここにきて大いに役に立った。
「助かりました、大佐殿。ご助力に感謝致します」
「構わん。こっちへ来るんだ」
本部へと案内されると、そこで重大な情報を耳にすることとなった……
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