第1章

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ひとり電車に揺られながら考える。 恋とはバランスなのだと。 片方だけに負担のかかる関係はやがて破綻する。 そうならないためには適度にわがままを言い合った方がいい。そうしてバランスを取り合うのだ。 私とケンジはまだまだ子供。大人になるにはしばらく時間がかかる。 これからもぶつかり合うに違いない。 それでいいんだ。 明日からも私はケンジのわがままに耐える。 ケンジも私のわがままを我慢する。 バランスのいい恋をするために。
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