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そうしていると、だんだんと風さんの力が弱くなってきます。
すると二人は、少しずつ下へ降りていきます。
とうとう、青空幼稚園の園庭にふんわりと着地したのです。
二人が着ていた、雲さんのお洋服もだんだんと消えてなくなったのです。
二人は顔を見合わせて、「フ、フ、フ」と笑い出します。
「楽しかったね、みかんちゃん」りんごちゃんは、笑顔でいいます。
「うん楽しかったね、りんごちゃん」みかんちゃんも笑顔で言います。
二人は、手を取り合って、お空に飛んで行った風さんに、
「さよなら風さん、ありがとう風さん」と言って手を振りました。
お空に飛んで行った風さんは、振り向いて、二人に「さようなら、また遊ぼう
ね」と言いながら飛んで行きます。
みかんちゃんとりんごちゃんが帰って来ないので、心配になったもも先生が、
園庭に二人の様子を見にやってきました。
二人はもも先生に、風さんと一緒にお空に飛んでいった事を、話しました。
もも先生は驚きましたが、二人に、「みかんちゃんと、りんごちゃんは、風の妖精さんに出会ったのね」
と言うと、にこにこと二人を見つめていました。「風の妖精さんだったんだ」
と二人で、つぶやいていました。
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