21人が本棚に入れています
本棚に追加
その様子を見ていたリンゴちゃんは、
目を輝かせて、自分も真似をします。ピシャと言う音と共に水が飛び跳ねます。
「おもしろいね。みかんちゃん」二人が着ていたカッパは、
泥水で絵が描かれている様に見えます。
リンゴちゃんの赤い傘とみかんちゃんの黄色い傘に、雨が歌う様に、
ポトン、ポトンと音を立てながら、降りそそぎます。
二人は、その雨の音に合わせて、歌をまた歌います。
今度は歌詞はなく、らーの言葉だけで歌を歌っています。
「ら~、ら~、ら~、ら~、ら~」と二人笑顔で歌っています。
次第に雨の音が小さくなってきました。そしてとうとう雨の音が聞こえなくな
りました。
「え~みかんちゃん雨の音聞こえなくなったね。どうしたのかな。」不思議そ
うにリンゴちゃんが言います。
「りんごちゃん、本当だね、どうしたのかな。雨さんどっかへ行っちゃたのか
な」みかんちゃんも、目をまん丸にして言います。
最初のコメントを投稿しよう!