階段で恋人未満の君と…

2/14
483人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
トン…っと。 今日は優しく壁に寄せられた私の背中。 「今日は機嫌がいいのね」 「信号がずっと青だったんだよ」 「ぷっ…単純…」 「うるせ」 まだ誰も来ない時間で オフィスビルの地下へ続く階段。 ここで私、桜井 絢と同僚の哀川 爽は二人だけの時間を楽しんでる。 壁、というオプションを使って。 いつから始まったのか…… 始まりは思い出せないけれど、確か最初はふざけてやっていた。 「こういうのがこれから流行るんだって」 「やだっ、何これ。 カツアゲされてるみたい」 「お前、色気ねーな!」 みたいな会話はした記憶がある。 それからだ。 毎朝、決まった時間… 哀川は必ずここに来て、私を壁に押し寄せる。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!