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だが、
現実として志水がいる。
そこには、
ピアノの影に隠れて見えなかったチェロと楽譜が散乱していた。
弾き疲れて、
眠ったのだろう。
柚木の頭の中で、
その考えに至った。
(さて、
どうしたものか・・・。
志水は、
滅多な事では起きないのだったな。
ならば、
素で話し掛けてみるか?)
柚木の心の中で、
ふと悪戯心が生まれた。
志水の寝顔は、
柚木には汚れを知らない天使の様だったから。
自分とは対象的な存在。
正直羨ましい、
と一瞬思った。
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